旅館やお寿司屋さんなどへ行くと
たまに見かけるのが、この番付。
細い字で、ぎっしりと力士の名前が
書かれています。
この番付とは一体何なのでしょうか?
今回は、番付の由来についてから、
番付をもとにして決められる給料体系まで、全部教えちゃいます。
番付の階級一覧
番付というのは、言ってみればランキング表ですね。
長者番付がお金持ちの順番に並べたランキング表であるならば、番付は実力の高い順番に並べた序列表ですね。この番付ですが、江戸時代から300年以上続く歴史あるものなのです。
地位(階級)の高いほうから順番に、横綱、大関、関脇、小結、平幕、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口です。
2017年現在で力士の数は約700人います。序ノ口の力士の名前が見えないのは、当然なのです。太い字で書いていたら、あの表の中に全員の力士の名前が書けませんから。
十両以上を関取と言います。言ってみれば、一人前の力士ですね。
幕下以下は、給料がありません。ではどうやって幕下以下の力士を賄うのでしょうか。幕下以下の力士が貰えるのは、場所毎の支給だけです。
しかし、日本相撲協会が、各部屋に彼らの養育費を分配します。このお金によって、幕下以下の力士の生活費から食事代まですべて賄われます。
この養育費以外にも、部屋のスポンサーである後援会がポケットマネーを出すこともあります。タニマチと言われている人たちです。ちなみにこのタニマチという言葉、大阪の谷町という地名に由来しています。
給料はどうやって決まるの?
十両以上になると給料が支給されます。
相撲の給与体系はかなり複雑です。タニマチからのポケットマネーを除けば、大きく分けて4つの収入源があります。
まずは毎月支払われる月収です。これは、力士が休場しようがしまいが、貰える基礎給与です。横綱だと282万円貰えます。実は月給だけ比べると、横綱と大関とはそんなに変わらないのです。
次に、給金と呼ばれるものがあります。これは、勝ち越すと貰えるポイントのようなものです。例えば8勝7敗だと、1つの勝ち越しですから、0.5ポイント与えられます。
何とこのポイント、序ノ口から加算されていきます。このほかにも、優勝すると30ポイント、金星を獲得すると10ポイントのようにさらに加算される仕組みになっています。これら給金の合計を4000倍したものが、毎場所関取に与えられます。
そして、場所ごとに貰える賞金があります。優勝すると1000万円、三賞を取ると200万円です。
さらに、懸賞金というのがあります。土俵の上を垂れ幕をもった呼び出しが回っているのを見たことがあるでしょう。1つの懸賞金に対して6万円です。人気力士であればあるほど、懸賞金が多くかけられます。そして勝った力士にだけ、この懸賞金が与えられます。
まとめ
相撲の番付の話から、給料の話にまで及んでしまいました。
給料のうちで番付と関係あるのは、月収くらいですね。
優勝賞金や懸賞金については理解しやすいのですが、厄介なのが給金制度。これを初めて理解できたのは、中学生のときでした。中学生のわりに、よくこのような複雑なシステムを理解できたなと思ってしまいます。
相撲が好きじゃなかったら、知ろうとはなかなか思わないものですね。