卓球においてラケットは武士の刀のようなものです。
当然手入れしないと様々なデメリットがあります。
ここでは卓球ラケットの手入れの重要なポイントであるラバーの貼り替え方をご説明します。
ラバーの貼替え時期
初めてのラケットを手に入れ、張り切って練習しているうちにラバーはすり減ります。
そうなると回転がかかりにくくなったり、球威が落ち、それをカバーしようとしてフォームを崩しやすくなったりします。
一般的に、1日の練習時間が2~3時間の場合、約2~3ヶ月での交換がおすすめです。
もちろん練習時間が長ければ期間は短くなります。
また、ラバーの状態によっても判断可能です。
表ラバーの場合、ツブが切れかかっているときや、表面が変色し、回転が鈍く跳ねが弱くなってきたとき。
裏ラバーの場合は表面のひっかかりが弱くなってきて、ツヤがなくなって白っぽくなってきたときです。
この場合はたとえ期間が短くても交換が必要です。
すり減ったラバーでプレイしているとデメリットしかないので早めに交換するようにしましょう。
ラバーの剥がし方
まず初めにラバーを剥がします。
剥がし方は最初にラケットの側面に貼っていたサイドテープをはがします。
そして斜めからゆっくり離してください。
このとき、木目と同じ方向にはがしてしまうとラケットの木が剥がれてしまうので特に注意してください。
また、無理にはがしたり、あせってはがしたりすると、スポンジや木目はがれの原因になります。
あくまでも慎重にかつゆっくり離してください。
剥がし終わったら剥がしたラバーの切れ端を使って表面に付着した接着剤のカスを取り除きます。
このカスもしっかりとっておかないとラバーを貼る際にうまくいかないので、指の腹でこする他、紙やすりを使って優しくこすり、きれいな状態にしておきましょう。
ラバーの貼り方1:接着剤を使った方法
ここからは実際にラバーを貼る方法を紹介します。
まず初めに接着剤を使った方法です。
用意するものは裁ちばさみ、スポンジ、接着剤、ローラーです。
はじめに「接着剤」をラバーにつけます。
10円玉くらいの大きさが目安ですが、ラバーの気泡が大きい場合や、カット用ラケットの場合は500円玉くらいの大きさが必要なこともあります。
次に、スポンジを使い、必ず一方方向に接着剤を伸ばします。
接着剤が足りない場合は伸ばし切る前に追加します。
ムラがあると凸凹になってしまったり空気が入ってしまうのでここもあくまでも慎重に作業をすすめます。
ラケットに接着剤をむらなくつけ終わったら今度はラバーにも同じように接着剤を塗っていきます。
何度も言いますがムラがないようにしっかりと塗ります。
ラバーとラケット両方に接着剤を塗り終わったら接着剤を乾かしていきます。
1時間以上かかっても問題ないので接着剤の白い色が透明になるまで、しっかりと乾かしていきます。
このとき、扇風機を使うと早く乾かす事ができるのでおすすめです。
風を送るという意味ではドライヤーでも可能ですが絶対に熱を送ることはしないでください。
ラバーの劣化を早めてしまいます。
もし、使う際にも送風で行ってください。送風でも微熱を出す場合があるので注意してください。
しっかりと乾いたらラケットとラバーを張り合わせます。
グリップ付近を最初に貼り、徐々に先端方向に張り合わせていきます。
このとき、左手でラバー貼りながら右手でローラーをかけていくとやりやすいです。
ローラーをかける際にはあまり力を入れずに、あくまで空気を抜くだけですので、軽く転がすくらいで大丈夫です。
強すぎるとラバーが伸びてしまい、ラケットの性能に支障をきたすので強く抑えることはしないでください。
もし、接着が心配でしたら貼り付けたあとで30分程度重しをのせておくのもおすすめです。
しっかりと固定されたらハサミをつかって余分なラバーを切り取って行きます。
このとき、ハサミを持つ側を動かすのではなく、ラケットを回転させる感じで切り取ってください。
ラケットの側面とハサミをくっつけた状態で切っていくのがポイントです。
最後にサイドテープをつけて完成です。
サイドテープの付け方はあとで紹介します。
ラバーの貼り方2:接着シートを使った方法
接着剤ではなく接着シートを使った方法もあります。
用意するものは裁ちばさみ、接着シート、ローラーです。
まず、ラケットの上に接着シートをかぶせ、グリップ付近のシートを剥がし、ローラーで空気が入らないようにラケットに貼り付けます。
徐々にラケット先端部分に貼り付けながらローラーを転がしていきます。
空気が入らないように慎重に貼り付けます。
次に指で空気を押し出しながらしっかりと圧着します。
シートがしっかりとくっついていないとすぐ剥がれてしまいます。なのでムラが内容にしっかりとシートをくっつけます。
しっかりとくっつけたら、はみ出ている部分をハサミで切っていきます。
切り方はラバーの切り方と同じです。
ゆっくりでいいのできれいにカットしていきます。
切り落としたら再び圧着します。
この圧着こそが接着シートを使う際はとても重要です。
接着シートの上部をはがし、ラバーを貼り付けます。
ローラーを使用しグリップ側から貼り付けます。
ローラーを使う際は接着剤を使うときと同じで優しく転がしてください。
はみ出ているラバーを切り落とし、再び圧着します。
圧着するときはローラーではなく指でしっかりと圧着します。
接着シートを使う際の注意点としてラバーやラケットとの相性が悪い場合やくっつきすぎる場合があります。
よく調べてから行うようにしてください。
サイドテープの貼り方
サイドテープを貼るかはらないかは人によって自由ですが、メリットとしてラバーが剥がれにくくなり、テーブルにあたってしまっても双方が傷つきにくくなる点です。
デメリットとしてラケットが少し重くなってしまうこともありますが、特に卓球を始めたての方でしたら貼っておくことをおすすめします。
サイドテープの貼り方はラバーよりも簡単です。
貼り始める位置はグリップとラバーの境界線あたりの位置にします。
曲がらないように気をつけながらゆっくりと貼って行きます。
一気に貼るのではなく曲がってないことを確認しながら少しずつ貼るのがポイントです。
貼りはじめの位置の反対側まで貼り付けたらまっすぐ裁ちばさみでカットして完成です。
斜めになっていたりすると格好悪いので格好良くまっすぐ切りましょう。
まとめ
ラバーの張替えは始めたての方には少しむずかしいですが、自分でラバーを張り替えることでラケットへの愛着が増し、モチベーションアップにも繋がります。
ラケットのラバーを貼る際や剥がす際はあくまで慎重にゆっくりと行うことが大切です。
くれぐれも焦って適当にやってしまったり、強引な方法でラケットを傷つけてしまうことがないようにしましょう。
ラケットはプレーヤーの分身です。
大切なラケットを手入れする際は心を込めて正しい方法で行いましょう。