テニスをする人なら「テニス肘」
という言葉を聞いたことがあると思います。
では、この「テニス肘」とはどんな病気をさすのでしょうか?
今回は、「テニス肘」とはどんなものか、
その原因と症状・治し方についてご説明します 。
テニス肘ってどんな病気?
[引用元]https://enmem.com/img/img152.jpg
一般に「テニス肘」と呼ばれるものには、
「上腕骨外上顆炎(じょうわんこつがいじょうかえん)」と
「上腕骨内上顆炎(じょうわんこつないじょうかえん)」の2種類があります。
上腕骨外上顆炎
上腕骨外顆部にある腱が損傷を負って、肘の外側に痛みが出ます。
「バックエンド・テニス肘」ともいいます。(上図の左側)
上腕骨内上顆炎
上腕骨外顆部にある腱が損傷を負って、肘の内側に痛みが出ます。
「フォアハンド・ハンドテニス肘」ともいいます。(上図の右側)
テニス肘の原因と症状
中年以降のテニス愛好者に多いことから「テニス肘」と呼ばれますが、スカッシュなどのラケットを使用するスポーツや、それ以外の作業でも起こります。
テニスの場合は、ストロークを繰り返すことで筋肉に過度の負担がかかり、炎症が起こるために生じます。
「上腕骨外上顆炎」と「上腕骨内上顆炎」の大きな違いは、痛む場所が肘の内側か外側かということ。
安静にしていれば特に痛みがでるようなことはなく、手のひらを下に向けてから上に反らせる(この動きを背屈といいます)と、痛みが出るのは「テニス肘」の特徴です。
例えば、ドアのノブを回したり握手をした時などに、痛みが強くでることが多いです。
テニス肘の治し方
安静を保つために肘にテーピングをして、抗炎症薬や痛み止めを服用します。
最初の数日間は冷湿布やアイシングで患部を冷やし、その後は温湿布に切り替えて患部を温めます。
痛みが取れたらストレッチを開始して、肘をよく伸ばします。
重症の場合は、副腎皮質ホルモン薬を数回注射することもありますが、「テニス肘」は比較的治りやすく、手術が必要となることはめったにありません。
まとめ
「テニス肘」は、40歳以上で起こりやすいといわれています。
テニスをする人は、フォームを正しくしたり、肘にサポーターをつけたり、運動の後はアイシングをするなどの予防しておくといいですね。
もし、このような予防をしているにもかかわらず、肘に痛みが生じた場合はすぐに運動を中止して、整形外科で診察をうけるようにしてください。